映画ヘイトフル・エイトでタランティーノが切り取った黒人問題

「本気のマザファカがそこにはある」

少佐は終始、覚悟と選択の人である。

サミュエル・L・ジャクソン演じるマーキス・ウォレス少佐。

彼は南北戦争を経てさえ続くアンチニガーの敵役として、人によっては見え透いた虚勢や、胃がむかつくような嘘をもついて、真っ直ぐ正しく悪党をやっている。全員が全員マザーファッカーな中、彼は自由のために悪となる選択をしたニガーなのだ。

正義を貫く気も、天から授かる倫理にも依らず、権利と暴力を駆使してそこらの悪党どもの頭を平らにしていく。そんな悪対悪を描いた映画。ありし日のアメリカはこんな姿形をしていたのかもしれないなぁ。

その演出のためだけに、雪山でたっぷり尺を使っているのも魅力的。例えが長いー笑。


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Mr.マザーファッカーの起用はタランティーノ映画では名物で、サミュといえば『パルプフィクション』という人も多いはず。

ちなみにヘイトフル・エイトは、同監督作品『ジャンゴ』と対に作られた作品。アメリカ南北戦争を舞台に、ニヒルで鉄血な自由人像を描く。どっちが先でもいいけどなお趣深いよ。

全員悪党、全員嘘つき。そこには正義などなくて、ただより強い暴力だけが生き残る。そして全員死ぬ。覇道痛快デッドエンド。

力こそパワー!!